ロスチャイルドの資産はいくら?ロスチャイルド家とは?歴史に迫る

ロスチャイルドの資産はいくら?ロスチャイルド家とは?歴史に迫る

ユダヤ人富豪で19世紀から世界最大の私有財産を所有していると言われているロスチャイルド家。現在も世界最大級の独立系金融グループとして世界中に企業展開し、世界の金融市場を支えています。今回この記事では、ロスチャイルド家の資産や歴史について解説していきます。

目次

ロスチャイルド家の資産はいくら?

地球上でもっとも裕福な一族と言われているロスチャイルド家。家系図が拡大し、分散しているため一家全ての総資産を算定するのはかなり難しいと言われています。一部の報道では10億ドルという控えめな数字を示唆している所もありましたが、総資産が1.2兆ドルに達する可能性があるとも言われています。

銀行や不動産など多岐に渡る分野でビジネス展開しており、多くが非公開となっているため正確な資産については不明です。

豪邸

ロスチャイルド家の豪邸は世界各地にあると言われています。その中でも一番有名な豪邸は、18世紀後半にイギリスに建てられた「ワデスドン・マナー」です。

この豪邸はアート収集が趣味だったウィーン分家のフェルディナンド・ロスチャイルドが自身のコレクションを披露するために建てられた週末用の別荘と言われています。

城の内部には現在も様々なアンティーク品が飾られ、多くの人々が食事をとれる広大なダイニングルームは、映画やドラマなどに利用されています。

敷地は広大で、駐車場から屋敷まで歩いて20分ほどかかるそうです。はれまるブログで紹介されている芸能人やスポーツ選手で豪邸をもっているひとも多いですが、やはりロスチャイルド家は別格ですね(笑)

事業

多くの資産を形成している事業も資産と言えるでしょう。現在、ロスチャイルド家が手掛けている事業は、金融やワインの生産です。それぞれ紹介します。

金融

ロスチャイルド家が経営している主な金融グループは以下の通りです。それぞれの分野で優れた業績を誇っていますが、各国に規模の大きな競合他社が存在していると言われています。

  • エドモン・ドゥ・ロスチャイルドグループ:スイスに本拠を置き、スイス証券取引所に上場している。
  • ロスチャイルド&カンパニー:ヨーロッパを中心に45カ国にオフィスを構え、日本にも存在。
  • RITキャピタルパートナーズ:ロンドンスペンサー・ハウスに本拠を置き、世界中の会社に投資を行っている。

ワイン

ロスチャイルド家は、ボルドーワインの最高格である5大シャトーのブドウ園の内、2つのブドウ園を所有しています。1853年にシャトー・ムートン・ロートシルトをネイサン・ロスチャイルドの三男ナサニエルが購入。1868年にシャトー・ラフィット・ロートシルト競売に出したヴィンテーンベルグ家から、マイアー・ロスチャイルドの五男ジェームスが購入したと言われています。

ロスチャイルド家とは

ロスチャイルド家とは、18世紀から19世紀にかけてヨーロッパで巨大な富を築いたフランクフルト出身のユダヤ人富豪一族です。「ロスチャイルド」は英語読みで、ドイツ語読みは「ロートシルト」と読みます。

マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが5人の子供をヨーロッパ各地に送って事業を拡大し、銀行業を確立。地球上で最も裕福な一族とも言われています。

ときどき陰謀論の対象になることがあるが、多くは反ユダヤ主義によるものと言われています。

ロスチャイルド家の歴史を紹介

ロスチャイルド家の歴史を紹介します。

銀行家として躍進

1760年代、フランクフルトのユダヤ人隔離居住区ゲットー出身のマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは、両替商を始めます。一般客に商品は売れなかったものの、宮廷内の高官たちを次々と顧客に獲得。やがてヘッセン・カッセル伯のヴィルヘルムを顧客に獲得し、ハーナウ宮廷御用商になります。

主に信用供与と貸付による収入を得ていたことから、自然と銀行家に転じ、その活躍はヨーロッパ中に知れ渡っていきました。

ナポレオン戦争で莫大な利益を上げる

ナポレオン戦争をきっかけにロスチャイルド家はヨーロッパ大陸に独自の通商路を確保し、フランス側とのコネクションを深めていきました。これにより情報面でも優位に立ち、大きな成功に繋げていきます。

ナポレオン戦争によって大陸諸国は、綿や毛糸など多くの商品が品不足となり価格は高騰。しかし、イギリスでは市場の喪失によりそれら商品は暴落していました。そこでロンドンのネイサンは、大陸諸国で品不足の商品を安く購入し、独自のルートでロスチャイルズ家に密輸。各地で売りさばいて莫大な利益を上げたと言われています。

子供達はヨーロッパの各国に分かれて事業を開始

1812年にマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが死亡した後、子供達はそれぞれ別の国で事業を開始。5家に分かれ、素早い情報伝達を構築し一族の結束を高め巨額の利益を得ていました。

子供達は以下の5家に分かれています。現在も家系が続いているのはロンドン家とパリ家の2つです。

  • フランクフルト家(ドイツ):アムシェル(長男)
  • ウィーン家(オーストリア):ザロモン(次男)
  • ロンドン家(イギリス):ネイサン(三男)
  • ナポリ家(イタリア):カール(四男)
  • パリ家(フランス):ジェームス(五男)

衰退

19世紀後半の相次ぐ戦争と国家主義の高揚によりロスチャイルド家は衰退していきます。第一次世界大戦でロスチャイルド家は敵味方に分断され、兵役年齢の者は祖国の軍隊に入隊。戦争で亡くなったロスチャイルド家の人間もいました。

また、ロスチャイルド家はユダヤ主義プロパガンダの格好の材料として陰謀の黒幕扱いとしてナチスにより弾圧されます。第二次世界大戦終了後、残ったロスチャイルド家はロンドン家とパリ家の2つとなり、収入が落ちたことから多くの豪邸を売ることとなりました。

現在

2025年現在、ロスチャイルド家は金融業とワイン業だけでなく不動産や鉱業、エネルギーなど多岐に渡る分野で資産を多様化しています。慈善活動にも力を入れており、住宅や政府のインフラへの資金提供など世界中の文化やコミュニティのプロジェクトに大きな影響を与えています。

まとめ

今回は、世界で最も裕福な一族と言われているロスチャイルド家について解説しました。金融やワイン業で18世紀後半よりロスチャイルド家は莫大な資産を形成してきました。子供をヨーロッパ各地に送り込むことで事業の拡大に成功しています。ロスチャイルド家は、第二次世界大戦以降衰退していますが、現在も世界各地に事業を展開して活動しています。今後、ロスチャイルド家がどのような活動をしていくのか、注目しましょう。

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